またすぐに平積みに戻されるトレルチ |
まあべつに本は飾っておくものではなくて読むものなので、本棚が無くても平積みでもそれ自体は問題ないのだが、それって、どうせ同じお腹に入るんだからという理屈でメインディッシュのビーフステーキの上に熱いコーヒーをぶっかけて、その上にデザートのアイスクリームを乗せて食べるような感じかも。
もう少しリアルなたとえで言えば、平積み生活は、うっかり手を滑らせてノートパソコンをコンクリート床の上に落とし、ハードディスクがめちゃくちゃに壊れてしまった状態に似ている。マザーボードに破損がなくCPUやメモリーなどの調子がいくら良くても、どうしようもないというか、仕事にならない。
その意味では、もちろん私は今の平積み生活からなんとか抜け出したいと願っているし、その努力もしているが、なかなか問屋がおろさない。でもまだかろうじて毎日明るく前向きに生きていけるのは、どう言ったらいいのか、「この本は全部自分のものだ」という思いがあるからかも。古本ばかりなのだけど。
これは報告しなくては。先日落札した『現代の倫理』(山川出版社、2016年)が古書店から届いた。教科書の最新版が未使用で古書店に出回っているというのはどういうことか分からないがあえて問うまい。店長さんがとても丁寧な方で、うれしかった。
『現代の倫理』山川出版社、2016年 |