2009年10月14日水曜日

ファン・ルーラー研究会結成二周年記念メッセージ

関口 康 (ファン・ルーラー研究会代表、日本キリスト改革派山梨栄光教会牧師) 



ファン・ルーラー研究会の皆様、こんにちは。本日は、本研究会の設立2周年の記念日です。これまで皆様にはたいへんお世話になり、また「試行錯誤」と称する誤訳・珍訳の連続に付き合っていただき、心から感謝しております。



思い返せば、2年前。東京神学大学で同級生であった清弘剛生先生(日本キリスト教団大阪のぞみ教会)と、関口の二人が、東神大時代の同級生の生原美典先生(日本キリスト教団松前教会)と土肥聡先生(日本キリスト教団室戸教会)の合計四名で、「ファン・ルーラーを原文で読む」ことのみを目的とする、硬派系のメーリングリストを立ち上げました。



サーバーは、最初はニフティサーブ(有料)、次にワンリスト(無料、英文広告付き)、そして今のEグループ(無料、和文広告付き)と、変更してきました。今のEグループは、無料は魅力ですが、広告はいまだに慣れません。



しかし、それからというもの、ひたすら勧誘に勧誘を重ねて、今ではなんと45名の登録者が与えられ、うれしいやら、恥かしいやら。教派の広がりとしても、日本キリスト教団、日本キリスト教会、日本長老教会、日本同盟キリスト教団、そして日本キリスト改革派教会、と広い範囲に及んでいます。また、日本キリスト教団内でも、「改革長老教会協議会」のメンバーや、「メソジスト系」や「バプテスト系」にアイデンティティを感じておられる方々など、さまざまです。ここでお一人お一人の名前を挙げませんけれど、どなたにも、本当に感謝しております。ウソではなく、一通一通メールを送信するたびに、メンバーのお一人お一人の顔を思い浮かべながら(顔を知らない方は、書かれた論文などを思い浮かべながら)、「こんなことを書くと、あの方は、どんなふうに受けとめるだろうか」、と想像力を働かせています。



しかし、ただお一人だけ、名前を挙げて感謝を申し上げたい方は、設立まもなくして参加してくださり、本研究会の「顧問」(アドバイザー)を喜んで引き受けてくださった神戸改革派神学校の牧田吉和校長です。牧田先生の参加により、本研究会の対外的信頼度がぐっとアップしたことは、得がたい恵みでした。また牧田先生は、昨年8月に行った「ファン・ルーラー研究会第1回世話人会」の会場としてご自宅を開放してくださり、奥様にはおいしいケーキなどいただき、本当にありがとうございました。



また、来日講演以来、日本の者たちと知己を得てくださったユトレヒト大学神学部のヘリット・イミンク教授の(もちろんメールによる)ご指導が得られたことも、ネイティブのオランダ語のニュアンスが全く分からない者たちにとって、大きな助けでした。おまけに、Eグループが国際系サーバーであることから、アメリカ最古の神学校、ニューブランズウィック神学校長でファン・ルーラー研究者であるポール・フリーズ教授が、われわれのグループの存在を見つけてくださり、先方からメールでコンタクトを求めてくださり、ご指導いただけることに!



また、オランダ在住アメリカ人のファン・ルーラー研究者ルーベン・アルヴァレイド氏とのコンタクトも生まれ、本研究会との連携のもとに、「英語版ファン・ルーラー研究会」を立ち上げてくださったり。こうして、なんだか、いつのまにか、本研究会が「国際組織」になってしまったことも、インターネットの威力を思い知らされる機会でした。



しかし、まだ、まだ、まだ、まだ(「まだ」がたくさん!)、ファン・ルーラーならびにオランダ改革派神学の研究は、日本では始まったばかり。頂上は遥か彼方、「登山口に着いた」と語ることさえおこがましい段階です。知ったかぶりなど、すればするほど、恥の上塗りです。



というわけで、私共としましては、オランダ語にはあいかわらず泣かされつつ、日々の忙しさのなかにあってもなお、石に噛り付いてでも、このMLの存続と研究会の活性化のために尽力してまいりたいと願っておりますので、今後ともお付き合いいただけるならば幸いです。



また最後になりましたが、 身内と思って、いつもはつい「ぞんざい」になってしまうのですが、このMLの共同管理人でもある世話人会スタッフの皆様に、心からなる感謝を申し上げます。



以上をもって、2周年のごあいさつと代えさせていただきます。それではまた。



(2001年2月20日)