関口 康 (ファン・ルーラー研究会代表、日本キリスト改革派松戸小金原教会牧師)
ファン・ルーラー研究会の皆様、こんにちは。2月20日(日)は、「ファン・ルーラー研究会 結成六周年記念日」です。例年どおり、世話人会を代表して、「記念メッセージ」をお送りいたします。じつは現在、本日午前中の集会(水曜礼拝)の原稿作成中ですが、息抜きがてら、書きます。ただ、今年の「記念メッセージ」は、あまりグダグダ書くのではなく、常日頃の感謝と、今年の計画とを書くことにします。
[謝辞]
この6年間、メンバーの皆様には、大変お世話になりました。ふだんは、ほとんどお目にかかれない方々ばかりですが、しばしば名簿を見ては、皆さんのお顔やお言葉を思い起こしつつ、本当に感謝しております。
とくに昨年から今年の当初にかけて、牧田吉和先生(神戸改革派神学校校長、本研究会顧問)によるファン・ルーラー関係の講演会が続けて行われたことが特筆できます。
今年1月の神戸改革派神学校の開講講演、2月の説教塾関西地区会の講演が、それぞれファン・ルーラーを主題に行われました。また、神戸ルーテル神学校でも、現在、牧田先生によって「ファン・ルーラーの聖霊論」の特別講義が、連続的に行われていると伺っています。
また、やや私事ですが、昨年9月から毎月1回、「東京キリスト教学園(TCI)ファン・ルーラー研究会」で講師をさせていただくようになったことも、前進でした。講義の内容は、読んでいただいたとおりで、自分で言わないほうがよいかもしれませんが、たぶん分かりやすいものです。
他にも、同種の動きがあるのかもしれません。何かご存じの方は、教えていただけますと、うれしいです。
[計画]
(1)「ファン・ルーラー研究会 第3回公開シンポジウム」
日時 9月5日(月)午後0時半~5時半
会場 日本基督教団赤羽教会(東京都北区、JR赤羽駅から徒歩5分)
主題 「ファン・ルーラーの○○」(未定)
2年前の「第2回公開シンポジウム」には、約30名の出席者を得ました。第3回目は、ぜひとも40〜50名の参加者を求めたいと願っています(ちょっと欲張りすぎでしょうか)。必ず有益な集いになること、請け合います。どなたも、ご予定くださいますよう、お願いいたします。
(2)「ファン・ルーラー研究会 読書会」(仮称)
これはまだ、具体的な計画には至っていないことですが、わたしと一緒に本研究会を立ち上げた清弘剛生先生が、今年4月より、東京の教会に転任されることになりましたので、これを機に、東京のどこかで、ファン・ルーラーの原典講読会を開きたいと願っています。
この計画を、某キリスト教主義大学のF助教授にお知らせしたところ、「ぜひ参加したい」と賛同してくださいました。開始時期が決定し次第、お知らせいたしますので、これにもぜひご参加くださいますよう、お願いいたします。
(3)そして、ついに、「ファン・ルーラー神学論文集」(仮称)の出版を(!?)
また、(毎年言ってはポシャっていて、恥ずかしいかぎりですが)、今年こそ、一冊の訳書を物したいと願っています。
もう発表してもよいと思いますので、発表します。
現在われわれが計画中の「ファン・ルーラー神学論文集」(仮称)の内容は、以下の4つの論文によって構成される予定です。
訳者は牧田吉和先生です。
『ファン・ルーラー神学論文集』(仮称)/牧田吉和訳
まえがき
1、キリスト論的視点と聖霊論的視点との構造的差異
2、聖霊論の主要線
3、地上の生の評価
4、アポストラートの神学
解題
解説
年表
文献表、など
まず、この4つの論文を選ぶことについて、海外のファン・ルーラー研究者たちに相談した結果、「ファン・ルーラーの神学を紹介するために最も適切な論文が、正しく選ばれた論文集である」というお墨付きを得ました。
訳文については、すでに大筋は完成しているのですが、いくつか微妙な点で、時間がかかっています。
「牧田吉和訳」にしていただくことを、牧田先生御自身が快諾してくださいました。
しかし、それは、(おそらく牧田先生御自身がどこかに書いてくださると思いますが)、「牧田先生が最終的にすべての責任を負ってくださる」という意味であって、「他の誰も協力していない」(=VR研は牧田先生に、すべての責任を丸投げした)という意味ではありません。
6年経っても、一冊の訳書をも出版できないままであることの原因は、ひとえに、わたし(いえ、たぶん、わたし一人)の責任です。牧田先生の責任ではありません。
しかし、仮に今年がダメだった場合にも、来年には何とかしたいし、何とかなるだろうと期待しています。
また、この論文集には、解題や解説、また可能なかぎり年表や文献表なども盛り込みたいと計画中です。
さらに、ある意味、最も大きな目玉になるのは、本論文集の「まえがき」を、ファン・ルーラーの五番目の子どもさんである、三女ベテッケ・ファン・ルーラー先生Prof. dr. Betteke van Ruler(アムステルダム大学社会学部教授)に書いていただく約束を、得ることができたことです!
ベテッケ先生は、その仕事を、非常に喜んで、引き受けてくださいました。訳文についても、オランダ語原典からの翻訳は「本邦初」となりますが、ベテッケ先生による「まえがき」が、本訳書の価値を、数倍、数十倍にも高めてくれるに違いありません。
9月の「第3回公開シンポジウム」に出版が間に合えば、たぶん、話題性も高まるのですけどね。しかし、そういうことにはあまり拘らず、焦らず、急がず、きちんとしたものを出せるように努力していく所存です。
(4)最後に「代表者の交代」の件
新しい代表者が与えられますようにと、毎日祈っています。6年は、いくらなんでも長すぎます。「替わってあげるよ」と優しく立候補してくださる方を、募集中です。世話人たちは、みんな忙しすぎて、ダメなんだそうです。ある日突然、われわれの代表者になってくださる「VR研のホリエモン」を、募集中です。
それではまた。(仕事に戻ります)
(2005年2月20日)