2009年5月5日火曜日

どうしたら道が開けるか(4)

さて、ひどくネガティヴなことを書き連ねて来ましたが、私自身は絶望しているわけではないということも書いておきます。ブレイクスルーの鍵は、やはりインターネットではないでしょうか。つい最近、茂木健一郎氏の「ブログ論」みたいなのを読み、ちょっとした興奮を覚えました。



ここ(↓)で読めます。



前編 http://celeb.cocolog-nifty.com/interview/2007/03/post_4ad8.html



後編 http://celeb.cocolog-nifty.com/interview/2007/03/post_c73c.html



これを読むまで知らずにいたために吃驚仰天したことは、「え?茂木氏ほどの人がブログなんてやってたの?」ということでした。この驚きの意味はお察しのとおり、この方、語ったり書いたりする言葉のすべてが有料化しうるほどの有名人であるのに、無料で読める文章を公開しちゃったりしてたんだー(へえ)ということです。



なかでも、「そーそー」と肯きながら読んだ茂木氏の言葉は、「そんなに甘いもんじゃないですよ、ブログというものは」 とか「読者を獲得するプロセスというものは、すごく長い時間がかかるわけです」というあたり。



私の当面の(「当面の」です)目標は、要するに、どうしたら日本語版『ファン・ルーラー著作集』を出版できるかです。



(1)そのために、まずは「ファン・ルーラー」の名前を売ること。すなわち、「んな人、知らん」と言わせないほど、ファン・ルーラーを日本の中で有名人にすること。



(2)それと同時に、「ファン・ルーラーの訳者」として立候補してきた「関口 康」を信頼していただくこと。すなわち、「底値教育」を受けてきた「教団離脱者」でもある「普通の牧師」の私のしている仕事に対して「こいつの訳なら金を払ってやってもいいかな」と思ってもらえるようになること。



以上の二点を達成するためにブログが役に立つのではないかと、私は茂木氏のブログ論を読む前から考えてきました。そして、この方の文章を読んで、我が意を得たりと満足感を味わっているところです。



ただし、ここで問題が二つ。第一は、現在の日本のキリスト教出版社が茂木氏のような発想を受け入れてくださるかどうかです。第二は、私がブログにこれまで書いてきたことは「信頼を得ること」にとっては逆効果なことばかりだったかもしれないよーということです。



今の私が考えはじめていることは、まず最初にブログ版『ファン・ルーラー著作集』(もちろん無料公開)を仕上げ、それを多くの方々に「立ち読み」していただいた後、それを本にして有料で売るという、いわゆる「ブログ本」の方式です。しかし、このやり方が神学書に通用するものかどうかは全く未知数です。



それでも、たしか渡辺信夫先生の『プロテスタント教理史』(キリスト新聞社、2006年)は、ブログではなかったはずですがどこかの教会のホームページで公開されていた文章をまとめたものだと聞いたことがあります。



つまり、前例はあるということです。しかし冒険的要素が強いやり方であることは認めます。渡辺信夫先生との決定的な違いは、「ファン・ルーラー」は(そしてもちろん「関口 康」も)日本では依然として「だれそれ?」な存在である、ということにあるのですから。