2013年5月4日土曜日

日本の教会と神学は“二重否定”っぽい言葉づかいを口癖のように繰り返しています


ポジティブ言い換え教えます 「辞典」著者の授業人気

(朝日新聞デジタル2013年5月4日)

 【芳垣文子】ネガティブな言葉をポジティブな表現に言い換える例を集めた「ネガポ辞典」(主婦の友社)の著者で、北海道内の大学に通う2人の女子大学生が、今年に入って学校などに招かれ、ユニークな授業を繰り広げて活動の場を広げている。

http://www.asahi.com/national/update/0504/HOK201305030009.html

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この記事というか、この辞書、興味あります。いつ買えるか分かりませんけど。

ぼくは何年か前から意識的にやってきたつもりですが、説教原稿を書き終わったら、それを二度三度読み直してみて、ネガティヴな言葉が見つかれば、その言葉をポジティヴな表現に言い換えて書きなおすだけで、説教の雰囲気がぐっと明るくなります。

逆にいえば、説教以外のことで多忙に巻き込まれ、説教原稿の読み直しさえできないヨクナイ状態になっていると、説教の言葉がどんどんネガティヴになっています。だから、その説教を聞く教会のみんなの表情も暗くなっている。

弁証法神学の影響を受けすぎた日本の教会と神学は(ぼくもいまだにどっぷり浸かったままですからね、他人事として書いてるわけではありませんよ)、まさに「弁証法的な論理」(「正→反→合」ですね)に慣れ過ぎている。

だからだと思うのですが、”二重否定”っぽい言葉づかいを、ほとんど無意識に口癖のように繰り返しているようです。

「しないわけにはいかない」とか。「○○でないわけではない」とか。

あとは、いかに人間は罪深いかをひたすらに強調する。教会は当然悪いけど、社会も悪い。目に見えるものや手で触れうるもの、要するに地上のすべては何もかも悪い、みたいな絶対的な否定を経なければ、「神」を絶対的に肯定できない、みたいな論理とか。

なんかね、そういうの暗い。キザだしね。もったいぶった言い回しっていうか。ナニかっこつけてんのって感じ。

「しないわけにはいかない」は「します」でいいんじゃないでしょうかね。

「○○でないわけではない」は「です」でいいんじゃないでしょうか。

あ、そうそう、

あのね、説教原稿とかに「○○であります」って書くの、ケロロ軍曹みたいですよ。

「です」と2文字で書けるのに「であります」と5文字も書くのは水増しですよね。