「第17回 カール・バルト研究会」終了しました。
テキストはカール・バルト『教義学要綱』(新教セミナーブック)の「9 天地」でした。
今日も大いに盛り上がりました。
カール・バルトの『教義学要綱』は、
その「序」でバルト本人が明かしているとおり、
書斎にこもって机の上で書かれた書物「ではなく」、
いくつかの主要命題だけを書いたレジュメを学生に配布して、
バルト本人もそれだけを見ながら
自由にしゃべりまくった「トークライブ」でした。
それを速記した学生がいて、バルトも若干手を加えて、本になった。
良く言えば、バルトのホンネが分かって面白い。
悪く言えば、
もうこれはどう考えても勢いだけで出ちゃった言葉(それを日本語で「出まかせ」と言います)だろう
としか言いようがない個所が、たくさんある。
支離滅裂、意味不明で「あ゛?」と声が出るほど飛躍した論理がある。
バルト自身もそのことが分かっていて、あえて出版したものだと明言しているので、
それがまたけっこう始末におえない。
「この個所に問題発言がある」と仮に指摘したとしても、
「あれはトークライブだからね(笑)」と逃げられちゃう可能性が高い。
でも、逆に考えれば、大いに真似るべき姿勢かもしれませんよね。
「あれはトークライブだからね(笑)」で全部通す。
「あれはFacebookだからね(笑)」とか
「あれはブログだからね(笑)」で全部通す。
うむ、バルト、おそるべし(笑)。