2013年10月12日土曜日

「第17回 カール・バルト研究会」報告


「第17回 カール・バルト研究会」終了しました。

テキストはカール・バルト『教義学要綱』(新教セミナーブック)の「9 天地」でした。

今日も大いに盛り上がりました。

カール・バルトの『教義学要綱』は、

その「序」でバルト本人が明かしているとおり、

書斎にこもって机の上で書かれた書物「ではなく」、

いくつかの主要命題だけを書いたレジュメを学生に配布して、

バルト本人もそれだけを見ながら

自由にしゃべりまくった「トークライブ」でした。

それを速記した学生がいて、バルトも若干手を加えて、本になった。

良く言えば、バルトのホンネが分かって面白い。

悪く言えば、

もうこれはどう考えても勢いだけで出ちゃった言葉(それを日本語で「出まかせ」と言います)だろう

としか言いようがない個所が、たくさんある。

支離滅裂、意味不明で「あ゛?」と声が出るほど飛躍した論理がある。

バルト自身もそのことが分かっていて、あえて出版したものだと明言しているので、

それがまたけっこう始末におえない。

「この個所に問題発言がある」と仮に指摘したとしても、

「あれはトークライブだからね(笑)」と逃げられちゃう可能性が高い。

でも、逆に考えれば、大いに真似るべき姿勢かもしれませんよね。

「あれはトークライブだからね(笑)」で全部通す。

「あれはFacebookだからね(笑)」とか

「あれはブログだからね(笑)」で全部通す。

うむ、バルト、おそるべし(笑)。