2008年9月5日金曜日

「46週間内閣」の謎

本日配信された「福田内閣メールマガジン」の最終号は「第46号」でした。短命の一言に尽きる内閣でした。



この短さがあまりにも気になりましたので「安倍内閣メールマガジン」の最終号を見ましたところ、ちょっとびっくりしたことは、こちらも「第46号」であったことです。もちろん偶然の一致でしょうけれども、なんとなく不可解なものが残ります。



5年続いた「小泉内閣メールマガジン」の最終号は「第250号」でした。原則的に毎週木曜日の午前7時きっかりに配信されてきた(ように見える)彼らのメールマガジンです。つまり二つの内閣のメールマガジンの最終号が「第46号」であることの意味は、彼らの政権がきっかり46週間で幕を閉じ(させられ?)ているということです。共に「46週間内閣」であったということです。



この数字的な一致の理由は、それほど多くはないような気がします。おそらくは安倍氏が首相になる前に、安倍氏自身でも福田氏自身でもない(そしてもしかすると自由民主党の内部にいるのでもない)第三者が、政権交代についてのアジェンダを作成したのではないか。そのアジェンダを忠実に実行する秘密チームのようなものがあるのではないか。「まずは安倍に46週間、次は福田に46週間、そして次は○○、その次は○○」というような何かが。



政治にかかわる人々がその種のアジェンダを作成することや、その種のプランナーたちがいることは当然といえば当然のことですが、問題はそのような何らかのアジェンダが「忠実に」実行されてしまうこと自体です。最高権力者であることになっている(はずの)首相自身を一週間の狂いもなしに(きっかり46週間!)「忠実に」従わせるアジェンダと、それを実行するための秘密チームが存在するとしたら、それはほとんど「恐怖政治」と呼んでもよいような何かです。



もしこの推測が当たっているとしたら、福田氏の辞意表明の「唐突さ」の意味と、辞意表明中の「悔し涙」の意味、あるいはまた、そもそも政権担当中からの福田首相の「やる気のなさ」や「無表情」の意味がうまく説明できるようになります。福田氏から麻生氏への「禅譲の密約」というようなたぐいのものは、あったかもしれませんが、それはあくまでも個人レベルの話であり、自由民主党内部の話です。



私が気になっているのは、そんな小さな話ではありません。もっと気持悪い何か、戦慄を覚えるような何かです。安倍氏と福田氏の「任期」をちょうど46週間にしておくことで(「46」という数字そのものには意味はないように今のところは感じられます)、この「任期」を一国の最高権力者に守らせたことを暗に国民に悟らせようとしたフィクサーの意図を感じます。一種の犯行声明に近いものです。