2017年8月5日土曜日

牧師の転任と世代の関係

牧師の転任の頻度と世代は関係がある。戦後日本にキリスト教ブームが起こった。ピークは1950年代。その頃作られた教会の牧師になった人は初代牧師でもあり、同じ教会に長くとどまる人がいた。しかし当時30代だった人が仮に40年同じ教会にいたとしても、1990年代には交代を余儀なくされた。

その1990年に私は牧師になった。当時25歳。1990年代以降、どこの教会も牧師交代と教会堂・牧師館の改築・新築ブーム。それでどこの教会も混乱ブーム。それを若い牧師たちの力不足のせいにされたりして。そのあたりの事情との関係で私と同世代の牧師は転任の頻度が高い。私は平均的なほうだ。

しかし、ある意味もう慣れたし、ある意味この状況を楽しんでもいる。ネットがなかったころは、教会の混乱は若い牧師の力不足のせいだなどと明に暗に断じられたりすると凹んで孤立感を深めたものだが、今は違う。同じ境遇の者たち同士で励まし合うことができる。理解者、協力者がいれば、心は折れない。

私は同世代で心が折れそうになっている牧師たちに「あと5年耐えようよ」とよく言っている。理由は書けない。あと5年でかなり変わる。良く変わるか悪く変わるかは分からないし言えない。言えるのは「苦難→忍耐→練達」を経た先に「希望」があるということだ。逆算すれば「今」が大事だということだ。