2012年7月2日月曜日

6月29日(金)の総理官邸前の抗議者の中にぼくもいました


6月29日(金)の総理官邸前での原発再稼働反対のための抗議行動(20万人=主催者発表)に、ぼくも参加しました。そのとき様子を、忘れないうちに、証言しておきます。

ぼくは午後4時半から6時半までの2時間、「総理官邸前」交差点の一角にいました。デモ隊のお立ち台が設けられた国会記者会館とは対角線の位置にいました。

そこは官邸側でした。百人くらいの制服警官がいる前に、ぼくはいました。立っていた場所のすぐ近くの総理官邸の通用口(っていう名前かどうかは知りません)に、何台も何台も黒塗りのデカイ車がびゅんびゅん入っていきました。

デモ隊の中心に行くと身動きが取れなくなりそうだったので近づきませんでしたが、ぼくがいたあたりにも大勢の抗議者がいましたので、ぼくは別に傍観者だったつもりはありません。

ぼくが現地に到着した午後4時半から30分か1時間ほど経っていたと思うのでたぶん5時は過ぎていましたが、その頃にぼくの近くで、小競り合いというほどのことじゃありませんでしたけど、70代くらいのインテリっぽい男性が、若い警官を相手に、一方的にはげしく怒鳴りはじめました。別に酒に酔ってる様子はありませんでした。

なんでそんなことになったかは、よく分かりました。

若い警官たちが、ぼくらの背中に向かって、「え~っと、ですね~、抗議する人たちは~、道を渡った向こう側に移動してくださ~い。他の通行者の迷惑になりますんで~、この道に立ち止まらないでくださ~い。ご協力をよろしくお願いしま~す」みたいなことをすんごくソフトな調子で繰り返してたんです。

でも、ぼくらは、そんなの関係ねぇみたいな感じで、その声を無視してました。

そうすると、その警官たちが、ぼく以外の何人かには、ほんの少しだけ近づいて同じことを言い出しました。なぜだか理由は分かりませんが、警官たちはだれひとり、ぼくには何も言わなかったし、近づいてもきませんでした。ある方によると、もしかしたらぼくが公安に見えたからではないかということですが、まあそうかもしれません(定かではない)。

そしたら、突然、その70代くらいのインテリっぽいおじさんがブチ切れて、警官相手に怒鳴りはじめました。

「てめえら、うっせーんだよ。警察より憲法のほうがエラインダ。おれたちがここにいて、なんか迷惑なことしてるかよ。だまってすっこんでろよ、おらー」とか言いました。

そしたら、その若い警官たちみんなが苦笑いして、決して口にはしませんが「ま、そーっすねー、へへへ」みたいな顔をしてました。

そういう雰囲気だったんです、金曜日の「デモ」は。

しかし、ぼくが金曜日に官邸前に行くことができたのは、たまたまその日だけ時間的な余裕があったので「行ってみるか」と思い立っただけのことでして、偶然の産物でしかありません。

ですから、現地にいたことをイバルつもりなどは毛頭ありませんし、デモに参加できなかった方々のことをうんぬんするつもりも毛頭ありません。

そして、いま感じていることは、既成の政党やグループによって組織・統制されたデモだったら、ぼくは参加しなかった、ということです。「こうしろ、ああしろ」と指図されるようなデモなら、行ってもすぐに帰ったかもしれない。

少なくともぼく個人は、これだけの人数が抗議してるんだという「絵」を政権担当者に見てもらいたくて行っただけです。

ですから、ぼくのしたことの本質は「示威行動」です。

もし先週金曜日と同じことであれば、ぼくは毎週でも続けられるかもしれません。往復交通費の「1,440円」は自腹ですけど(痛てて)。

ですが、「なんとか党に入党しろ」「なんとかグループに参加しろ」と勧誘され、入ったらすぐに、年会費いくらだ、なんだと徴収され、ニュースレターが届き、デモの前後の飲み会に誘われ、そのうちなんとか委員会に出席しろと言われはじめる。

そういうのだったら、ウザくてイヤですね、ぼくは。