2016年1月27日水曜日

緒方純雄先生


組織神学者・緒方純雄先生の訃報に接し、先生のことを何も存じなかったことを反省している。ずっと前に買ったフェレー『キリストとキリスト者』(新教出版社、1961年)が緒方先生の訳であることに気づいていなかった。がぜん興味がわいてきた。

『ルター著作集』第1集第1巻(聖文舎、1964年)「贖宥の効力を明らかにするための討論(1517年)」と「ライプチヒで討論された命題に関するルターの解説(1519年)」の翻訳と解説が緒方先生だと教えていただいた。止揚学園に緒方先生に由来する「おがたホール」が2003年に造られた。

佐藤優氏が著書の中で繰り返し、同志社大学神学部の恩師である緒方先生について書いておられることは知っていた。今や、教え子である佐藤氏の国民的知名度が緒方先生の知名度と連動していることは、客観的に見れば否定できないだろう。教師とは「そういう存在」なのかもしれないと考えさせられている。

『ルター著作集』第1集第1巻の巻末の「訳者略歴」に、緒方純雄先生の略歴が次のように記されている。「緒方純雄(おがた・すみお)同志社大学文学部神学科卒、ユニオン神学校留学、組織神学専攻、同志社大学神学部教授」。ルーテル系の熊本の九州学院のご卒業であるとも、恩師から教えていただいた。